トップインプレッション(リスト)ダイハツ・コペン アクティブトップ(4AT)【ブリーフテスト】 (02.07.25)
インプレッション
【スペック】全長×全幅×全高=3395×1475×1245mm/ホイールベース=2230mm/車 重=840kg/駆動方式=FF/0.66リッター直4DOHC16バルブターボ・インタークーラー付き(64ps/6000rpm、11.2kgm /3200rpm)/車両本体価格=149.8万円(写真=郡大二郎)
ダイハツ・コペン アクティブトップ(4AT)


……149.8万円
総合評価……★★★★




コペンのカラーバリエーション。「DC」は、ダブルクリア塗装の略。

小さな小さなスポーツカー
電動格納式ハードトップを備えることで話題の、軽2シーターオープンスポーツ「コペン」。プレス向け試乗会後、改めてテスト車を借り出した。というのも、 このクルマのデビュー時に試乗会が行われたのが、「ディズニーリゾート」にほど近い、千葉県は幕張だったからだ。モーターショーでおなじみの「幕張メッ セ」や、高層ビルが林立するこのあたりの道は、埋立地の上に引かれた道路がどこもそうであるように、ほとんど碁盤の目状に整然と並ぶ直線道路のみ。ぶっ ちゃけたハナシ、コペンの試乗会が行われたロケーションは、スポーツカー用のそれとしていまひとつ物足りなかったのだ。
というわけで、広報車をお 借りして、ようやくオープンロード(?)に連れ出すことができた。小さな小さなこのスポーツカーを存分に走らせて、改めてそのポテンシャルの高さをタップ リと味わうことができたのである。



【概要】どんなクルマ?
(シリーズ概要)
2002年6月19日に発表された、ダイハツの2シーターオープンスポーツ。オリジナルは、1999年に開催された、第33回東 京モーターショーに出品されたコンセプトカー「コペン」である。フロントに横置きされるエンジンは、0.66リッター直4DOHCターボ・インタークー ラー付き(64ps/6000rpm、11.2kgm/3200rpm)。いうまでもなく、前輪を駆動する。トランスミッションは5段MTと、レバーの前 後でシフトできる「スーパーアクティブシフト」付き4段ATの2種類が用意される。MT仕様は、前輪にLSDをオプションで装備可能だ。目玉は、軽自動車 として「世界初採用」の電動格納式ハードトップを備えること。スイッチを押せば、約20秒で開閉が完了する。
(グレード概要)
グレード は、電動格納式ハードトップ付きの「アクティブトップ」仕様と、それをはぶいて30kg軽量化し、かわりに樹脂製の着脱式トップを備える「デタッチャブル トップ」仕様の2つ。後者は2002年9月に追加される予定。価格は、トランスミッション形式、仕様にかかわらず、149.8万円となる。





カバンの下の仕切りは、ルーフ収納時にドコまで荷室が侵食されるのかの目安。 写真の場合、センサーが働いて、ルーフは開かない。(写真=郡大二郎)

【車内&荷室空間】乗ってみると?
(インパネ+装備)……★★★★
全幅わずかに1475mm。その“マイクロワールド”のなかで、ダッシュボードのデザインは思い切り頑張ってくれ ている。3眼モチーフのメーターや3連デザインの空調ダイヤルは、どれも見やすくて扱いやすい。電動式ドアミラーやキーレスエントリーなど、ユーノス 「ロードスター」の初期モデルには用意されなかったアイテムも、コペンでは標準装備だ。そういえば、丸型空調吹き出し口のルーバー部品が、“ユーノス・ ロードスターからの贈り物”というのは、知る人ぞ知る(?)ちょっとユニークな裏話だ。
(前席)……★★★★
コペンのキャビンスペースは さすがにタイト。ミニバンに乗り慣れた人にとって、驚異的に低いヒップポイントの乗降性も含め、“体格の良過ぎる人”にこのクルマは決して優しいとはいえ ない。嬉しいのは、周辺に小物入れが充実していること。「2人で乗っても収納スペースに困らない」のは、過去の2シーター軽自動車とはひと味異なる。コペ ンのセールスポイントのひとつだ。
(荷室)……★★★★★
ルーフを閉じた状態でのトランクスペースの広大さには、誰もが驚くに違いない。 このクルマに限らず、メルセデスベンツ「SL」「SLK」にしても、プジョー「206CC」にしても、格納式のハードトップを備えるクルマは屋根の収納ス ペースを確保するために、「クローズド状態でのトランクスペースはとても大きい」と相場は決まっているのである。当然、オープン時には収容力は激減する が……。それでもこのクルマの実用度は、見かけより遥かに高い。コンセプトのユニークさと、軽枠でのガンバリに敬意を表して、満点!


コペンのボディ骨格は、高剛性と軽量化を両立する補強がなされた。特に剛性が 必要なセンタートンネル部は、厚板化した3分割構造としたのに加え、ボディ下部をクロス状に走るダブルクロスビームなど、5種類のブレースで補強した。 アッパーボディには、ボンネットなどにアルミ材を使用し、軽量化を図った。



【ドライブフィール】運転すると?
(エンジン+トランスミッション)……★★★
660ccターボエンジン+4段ATという組み合わせでも、830kgと軽い車重のおかげでスポーツ カーらしく走らせることは可能だ。ただし、アクセルペダルをガバっと踏み込んで高いターボブースト圧をキープしないと、機敏に走ることはできない。となる と、燃費も1.3リッター級の小型車と同等か、それ以下になることは必至。覚悟が必要だ。個人的には、もうすこし大きな排気量のNAエンジンを、6段MT との組み合わせで乗りまわしてみたいと思うのだが……。“軽”でなくなってしまうところが、悩ましい。
(乗り心地+ハンドリング)……★★★★
コ ペンの走りのハイライトは、実はフットワークにある。専用チューンのサスペンションや、「専用に開発してもらった」とエンジニアが語る、サイドウォールが しっかりしたブリヂストン「ポテンザRE040」15インチタイヤを履くなど、軽自動車としては例外的なまでにこだわって開発された。
このクルマ のシャシーは、まさに「最新のスポーツカー」と呼ぶにふさわしい、運動性能を実現することに成功した。ハンドリングはFF(前輪駆動)らしからぬ、前輪の 踏ん張り=アンダーステアの弱さが印象的。その上で、路面のデコボコに対しての追従がよく、乗り心地も想像以上に快適だ。

(写真=ダイハ ツ工業)

(写真=郡大二郎)

【テストデータ】
報告者:河村康彦
テスト日:2002年6月26日
テスト車の形態:広報車
テスト車の年式:2002年型
テスト車の走行距 離:--
タイヤ:165/50R15 73V(ブリヂストン・ポテンザRE040)
オプション装備:--
テスト形態:ロード インプレッション
走行状態:市街地(6):高速道路(2):山岳路(2)
テスト距離:--
使用燃料:--
参考燃 費:--


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